同期入社なのに、扱いが違ったり職種が違ったりと不自然に思うことがありますが、実は、入社時に既に職群というカテゴリーに属しています。
もちろん学歴や資格が大きな影響をもたらすのですが、入社後の成果や職種変更の希望によっても変わってきます。
今回は、職群でよく比較される一般職と総合職を中心に、仕事内容の違いや収入面などのメリット・デメリットを紹介します。
同じ会社でも大きく異なるのでぜひ参考にしてください。
職群とは?一般職や総合職に分ける理由
職群とは、会社で働く従業員を分類する人事制度で、これにより配属先や職の要件が決まります。
職群は、企業によって定めている内訳や要件が異なるため、必ずしも当ブログと一致するものではありません。
職群を設ける目的
総合職や一般職ように職の要件が変わると、作業内容が全く違うため同じ評価や報酬などの制度を用いることができなくなります。
決して、優劣をつける制度ではなく従業員の成果を出来る限り公平に評価するために職群として分類しています。
なりたい職群はひとそれぞれ
総合職でいろいろ学びバリバリ稼ぐことを望む人もいれば、コツコツ作業をこなしてプライベートを充実させたい人は一般職を望む場合もいます。
どの職群もメリット・デメリットがありますが、長く努めなければならないので、自分にあった仕事をストレスなく取り組むことが重要です。
中小企業なら職群を意識している人はあまりいない感じがします。学歴や資格での配属先の違いはあっても10年後は職群が逆転していることは多々あります。
職群とは?一般職と総合職の職種
職群には多種多様な内訳があり、企業によって異なります。
同じ会社でも職群の違いで大きく人生が変わるので、就職を考えている方や今の職群に不満を抱えている方は、職群の違いを参考にしてください。
一般職とは
一般職とは、総合職で行われる仕事を補助的な役割で行う職群を差し、会社の中でもっとも従業員が多く一般的とされています。
総合職と比べて、扱う仕事の範囲は限定的で与えられたエリアを長い期間担当することが多いです。
一般職の役割
一般事務なら主にデータ入力や書類の作成や整理などを行ったり、工場勤務ならルーチンワークのような決められた作業をコツコツ行う仕事が一般的です。
一般職のメリット
- 残業が少ない
- 有給を取得しやすい
- 異動や転勤が少ない
- 学歴や資格がなくても就職できる
一般職は、残業が少ない傾向にあり、代わりがいるため比較的有給の取得も容易です。
異動や転勤なども少ないため、総合的に見てプライベートを充実させやすい職群といえます。
一般職のデメリット
- 総合職と比べ収入が低い
- 成果が見えづらい
- 昇進が遅い
- 同じ作業の繰り返しや雑務が多い
一般職は総合職に比べて作業が限定的になるため収入が低く昇進が遅い傾向にあります。
また、同じ作業の繰り返しだったり雑務が多いため、数十年続けると張り合いがなくなることがあります。
一般職まとめ
一般職は、プライベートに時間を持てる反面、収入や作業内容に不満を感じるかもしれません。
しかし、プライベートの時間を活かして趣味や社外での交流、副業などに力を入れることで満足感を得られます。
また、一般職から総合職へ変更するのは、かなりハードルが高くなるので注意が必要です。
総合職とは
会社のあらゆる部署で知識と経験を積み、管理職候補として業務を行う職群です。
ハイレベルな学歴や資格などを保有していないと就職が難しいため入社する前に努力が必要となります。
総合職の役割
総合職は、会社の中核となる存在で、幹部候補生ともいわれます。
総合職は「事務系」と「技術系」の2つがあり、事務系の総合職は、人事・総務・経理などの管理系部門と、技術系の総合職は、生産・設計、開発・研究などの技術系部門があります。
総合職のメリット
- 一般職より収入が多い
- 昇進しやすい
- 職場での多くの知識と経験が得られる
総合職は、職場に特化した職種となり昇給による収入面や会社での多くの知識が手に入ります。
長く勤務するからこそ、仕事でのやりがいは重要となってきます。
総合職のデメリット
- 残業が多い
- 有給の取得が難しい
- 異動や転勤がある
- 休日出勤の可能性がある
- 学歴、資格、スキルが乏しいと就職できない
仕事で責任を負うことが多くなるため、残業や休日出勤が増える傾向にあります。
異動や転勤もあるため、プライベートが失われがちとなります。
総合職まとめ
総合職は、収入や責任、裁量の面でやりがいのある仕事です。
しかし、プライベートに時間が持てず心と体が疲弊する恐れもあります。
家族ができ子供を持つと転勤するのも辛いと思います。
ネット社会なので転勤しても家族とのビデオ通話は可能ですが、それでも辛いようなら転勤が少ないエリア総合職などがあったりするので、転勤のときは上司に相談するといいでしょう。
プライベートをとるか仕事をとるかで自分のライフスタイルが決まります。総合職で忙しい方は後継者の育成や仕事の分散を行い、一般職は収入が不安なら副業をすればお互いバランスが取れます。私は一般職から総合職になって役職者になりましたが、仕事を周りに割り振り副業を始めています。
職群とは?一般職と総合職の違い
令和3年の政府統計より「産業、学歴、労働者の種類、コース、年齢、勤続年数別モデル所定内賃金」をグラフ化しました。
あくまで所定内賃金のため、残業・深夜・休日等の手当てや賞与退職金は含まれていません。
短大と高卒に関しては、どちらの職群に関しても、ほとんど差がなく所定内賃金の面から考えると、
一般職 < 高卒・短大卒総合職 < 大卒総合職 の順となります。
職群で見ると学歴の影響は一般職に関してはほとんどなく総合職になると大卒が有利になる形となっています。
では細かな内訳はどうでしょうか。
基本給が違う
政府の統計データによると大卒の初年度の所定内賃金は総合職222.9万円、一般職199.3万円と約22万円の差と僅かですが、30歳になると差は約65万円になりピークの55歳だと220万近くまで差が開きます
60歳まで務めた場合の所定内賃金の差は単純計算で、大卒一般職が1億1901.3万円で大卒総合職が1億7351万円と5,449.7万円も開き、さらに残業・休日の手当てや賞与・退職金・厚生年金の受給の差まで考えると、生涯年収の差は6,000万を軽く超えるでしょう。
今回は学歴別で一般職と総合職の所定内賃金から比較したもので、他のデータと異なる場合があるので注意ください。
異動、転勤の有無
異動や転勤は総合職の方が機会が多くなり、企業規模が大きくなるほど支店が増えるため、転勤の割合が増します。
職域を広げる為にも重要ですが、結婚やマイホーム、将来的な介護までよく考えて行動しないと家庭に溝を生んでしまうので注意が必要です。
昇進速度の違い
総合職は、会社の要となる幹部候補生です。
たくさんの経験もスキルも磨ける総合職は、順調にいけばある程度の役職は得られますが、一般職に関しては、限定的なエリアでしか作業が行えないため役職を勝ち取るのは難しく、職歴を重ねるごとに年収の幅は広がっていきます。
お金を取るかストレスを取るかみたいになってしまいましたが、どちらも大事な仕事には変わりありません。劣等感や優越感に気持ちが左右される事無く自分の気持ちをしっかり持ちましょう。
職群とは?一般職から総合職に変更可能か
一般職から総合職に変更は、会社によりますが可能です。
しかし、総合職にはこれまでの実績や資格、幹部候補生の素養があるのかを見られるため、かなりハードルが高いです。
もし、プライベートの時間や地元での生活を犠牲にする覚悟があれば、上司に相談するとアドバイスを貰えるかと思います。
私が一般職から総合職になれたのは中小企業であったり、選んだ上司が良かったことです。厳しくても自分の成長に繋がる上司なら付き従うのもいいです。
職群とは?一般職と総合職のまとめ
いかがでしたでしょうか?
一般職と総合職はどちらも魅力的で迷いますが、自分に合ったライフワークを選んでください。
- 一般職 → プライベート充実の低収入
- 総合職 → プライベートを切り詰めた高収入
うまく立ち回れば、どちらも良いとこ取りが可能なので主軸となるライフワークをまず選ぶことから始めてください。
一般職か総合職を選ぶのは自分次第ですが総合職を選ぶのはある程度の能力が必要のため学歴がない場合は資格で能力を補填してみてはいかがでしょう。